愛され祝福される犬への道 1・2
もう大分前ですが、Mixiの『初心者のための繁殖講座【犬】』というコミュで、『愛され祝福される犬への道』というトピックを読んでとても感動しました。
このトピックを立てた方は個人のブログ当で紹介する事を許可していらっしゃるので、頭の部分をちょっとご紹介したいと思います。
(すみません、ちょっと長いです)
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PCの奥底から、『がんばれ素人ブリーダー』という文章を見つけました。
以前ヤフーの掲示板に書き込まれていたものです。
繁殖をするにあたって、とても大切なことが判り易く書かれている文章だと思ったので紹介したいと思います。
なお、投稿者本人に了承を得ていませんので、HNも投稿された日付もそのまま入れておくことにいたします。
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がんばれ素人ブリーダー1
投稿者: gasenetazuki (男性/jp) 2002年3月01日 午後 5時10分
メッセージ: 114 / 175
今の日本、はっきり言って、自称プロでも、素人と大して変わらない。特に健康面については、一番重要なことにも関わらず、後回しにされている場合が多い。
だったら、自分の本気で可愛がっている愛犬を繁殖する素人ブリーダーの方が、ましになるかもしれないと思う。
自分の愛犬を繁殖するなら、一番重要なのは、その愛犬の健康を損ねないことだと思う。
だって、仔犬を見たいのはあくまでも人間側の欲望なんだし、それに使う愛犬が、そのことで死んだり、不具になったりしたら、悔やんでも悔やみきれないでしょ?
それを調べるには、まず、親兄弟、血縁関係で若死にした犬がいないかどうかを確認すること。妊娠なんかさせたばっかりに、突然死でもされたら大変。
それと、生殖器や乳腺の病気にかかった犬が血縁関係にいるかどうかをチェック。いるということは、高い確率で将来かかる可能性があるわけで、だったら、早い時期に不妊手術しておけば、健康で長生きできる。
次に、心肺機能検査を受けて、証明をもらうこと。万が一、妊娠中に発作なんか起こしたりしたら、獣医のせいにできる!(笑)
次に愛犬にシャイがないことを確認する。交配って、嫌がるメスを無理やり押さえつけて結合させるものだし、シャイな子だったらトラウマになるくらいの非道だからねぇ。犬によっては口輪をはめて結合させる。大事なタネオスを噛まれて傷物になんかされちゃかなわないからねぇ。
メスの飼い主には見せない場合も多いし。
長くなりそうだな。続きにしよう(笑)
azupoo_mom追記: 現在は、犬の繁殖には動物取扱業者の登録が必要になり、また、「動物取扱主任者」という資格を取得したスタッフを必ず1名設置することが義務付けられています。 さらに、動物取扱業者は必要事項を記載した登録証と、動物取扱主任者の氏名を見やすい箇所に掲示することや、飼養施設の構造及び動物の管理の方法等に関する基準遵守義務があります。
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がんばれ素人ブリーダー2
投稿者: gasenetazuki (男性/jp) 2002年3月02日 午前 3時42分
メッセージ: 115 / 175
1のおさらい
1)愛犬(メス)の血統上の問題を調べる
2)愛犬(メス)の血統上の疾患の可能性を調べる。
3)愛犬(メス)の心肺機能の検査を受け、公的に有効な証明書を発行してもらう。
4)愛犬(メス)が怖がりじゃないことを確認する。(交配でトラウマになってしまうことを排除するため。アナタはアレが好きでも、犬がアレを好きとは限らないのだ!(笑))
さて、続きである。
今度は、生まれてくる子犬の健康にも配慮しよう。
どうせ、産ませるなら、健康な方が良いに決まってる。
まず、確実に遺伝と言われている疾患がいくつかある。
たとえば、骨関節関係や眼疾患、そして免疫疾患である。
関節関係の疾患可能性を知るのは簡単である。便利なOFAやペンヒップという機関があるからだ。また、眼疾患もCERFなどで証明が出るようになったのだ。つまり素人でも、遺伝疾患に対して、プロ並の証明が取れるようになったというわけである。
5)愛犬(メス)の関節写真をOFA等に送付して、グレードをもらう。
6)愛犬(メス)を眼科専門獣医に診察してもらい、証明書を発行してもらう。(PRAや白内障等)
あと、このあたりは、フツーの獣医でも楽勝でできることになるが、
7)甲状腺機能の検査と証明を発行してもらう。ついでに血液検査とか、ワクチン接種証明も出してもらうと良いかもですね。
最低この程度の検査をしてあれば、素人であっても、小遣い稼ぎに仔犬を売りさばこうとしているとは、あまり言われないかもしれない。(普通プロなら、ここまで検査をせず繁殖し、仔犬を売りさばいているわけだから、彼らは家畜商であって、愛犬をブリードしている人とは違うのだ)
では、次の段階に移ろう。
愛犬はスタンダードに沿っているか。
これは、ショーなどで証明されていれば、とりあえずスタンダードに則していることになる。ノンタイトル犬であれば、一応、スタンダードに沿っている公的証明は付かないことになる。
もちろん、チワワやMダックスでオーバーウェイトだったり、形に問題があったりしたら、仔犬が産まれて、人手に渡す際に、ちゃんと言おう。嘘ついたり黙ったまま渡すのは、お金と交換する限り誇大広告と言われても文句は言えないことになる。
ということで、愛犬(メス)については、このあたりまでしてあれば、素人でも安心だろう。
さて、上記1)~7)までのチェック項目のうち、不可能なものがあったら、それは仔犬を人手に渡す際に、きちんと伝え、相手が納得した上で渡すことである。契約書を作り、「確実にしておくべき調査の内、○○とXXについては、調査が不能であり、それによっておきうる障害についての可能性は未知数であること。それを理解した上での購入であること。なので、今後おきうる遺伝性の疾患や急死についての責任は負えないこと」を明記する。
ただし、繁殖をするという責任は、あくまでも繁殖者の任意なので、譲渡した相手が、万が一、継続飼育不可になった際には、病気であろうと、シツケの失敗であろうと、必ず戻してもらうという一節は必須である。そこが動物商との一線を画するところである。
そこさえ押さえてあれば、とりあえず、他人様の税金を使って、自分の楽しみのために産ませた犬を殺処分させることは防げる。ただし、売った先が繁殖に使おうとしたら、どういうことになるかを伝えることも重要。
犬という動物は、同犬種を掛け合わせた場合でも、たった数代で、完全に別の犬種とまでいえるほど形を崩すことが可能なのだ。これはシベリアのシルバーフォックス養殖場にて出された研究結果を読むことで理解できる。
また、長くなったので、続くことにします。
この続きは【 愛され祝福される犬への道(閲覧用)】トピック
http://
でも見られます。
*このシリーズは『6』まであります。
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